ハーレーの基礎メカニズム

ハーレーの基本 ナックルヘッド

ナックルヘッド

ハーレーダビッドソンの第1号が誕生したのは、1903年のアメリカです。最初のエンジンは単気筒で、空き缶などの日常品を使って完成したのです。1908年にはV型ツインエンジンが製造され、アメリカを代表するバイクメーカーにのし上がっていきます。

アメリカの市場は、1929年の世界恐慌により大きな打撃を受けます。モーターサイクルも生産台数が大幅に減ってしまいます。大不況を乗り越えて開発されたのが、オーバーヘッドバルブエンジンでした。オーバーヘッドバルブエンジンは、ヘッドが握りこぶしに似ているため、ナックルヘッドと呼ばれています。ナックルヘッドのおかげでスピードが速くなり、カリフォルニアのハイウェイパトロールに採用されます。

その後、第二次世界大戦が勃発し、ハーレーは軍用バイクの生産を行うようになります。1945年に第二次世界大戦が終結すると、ハーレーは一般ユーザーに向けた生産ラインを取り戻します。ハーレーでは、基本的に同じユニットが作り続けられています。アメリカ人は、オートバイや車でも古いものを長く使う傾向があります。アメリカのバイクの魅力のひとつが逞しさですが、この逞しさは、日本のバイクでは太刀打ちできない部分です。